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幸せになりたい

「まだ名人になりたい」 第7回

甘い幸福

 落語家は酒飲みのイメージがありますが、私はあまりお酒を飲めません。

 その代わりと言ってはなんですが、お菓子が大好きです。私は日々何も上手くいきませんが、ティータイムがあればごきげんです。ティータイムと言っても、スーパーで売ってる甘い菓子とインスタントコーヒーで十分です。

 それが人によっては、タバコを吸いながらSNSを見ることであったり、お酒を飲んで野球を見ることであったり、いつの間にかどうにもならない自分を嗜好品でごまかす術を身につけているでしょう。それさえあれば、年収が低すぎても、孤独でも、多少煩わしいことがあっても幸せだと思います。我々は、ごまかし仲間です。

 ところが嗜好品には欠点がございまして、大概、身体に良くないです。それを克服するために、他の嗜好品を貶め、自分の方が少しはましだと思いたい。――さっき仲間だと言っていたのに。

 私はただでさえ太っている上に、これからも塩分と糖分を過剰に摂取したいし、それに対する免罪符もほしいのです。菓子は酒より健康に良い!と信じたい。

 「昼間からお酒を飲むのと、毎日お菓子をたくさん食べるのだったら、お菓子の方がましですよね、お医者さん! アルコール中毒と糖尿病だったら、糖尿病の方がかわいいですよね、サンリオさん!!」

 と心の中で叫びながら(私はそれほどおしゃべりではないけれど、よく他人から「うるせえよ」と言われます)、日中お菓子をむさぼっています。