天国からの「それ、おもろいわ!」
「ピン芸人・服部拓也のエンタメを抱きしめて」 第16回
- 落語
- その他
服部 拓也
2026/10/30
夜空を見上げれば、優しいツッコミが聞こえる気がする
病院で謎のガッツポーズ!?
9月は、いろいろあった。
先にお伝えしておきますが、重く感じる方がいたらごめんなさい! この連載は、自分の生きざま発表みたいな感覚もありますので、リアルな部分も濃くお伝えします。
「いや、前々回あたりからジャーナリズム性が増してるから、気にしないよ! ドンと来い!」って方がいたら、嬉しい! ということで、いろいろあった2026年9月のお話。率直に言って、今年一番、落ち込んだ月だった。
まずは約4年ぶり、第2号のコロナ感染。喉の痛みとだるさ、そして発熱。しかし、第1号の時に比べると、苦しさの強度は低かった。人間の免疫力、抗体力って凄いと思った。違和感が出て、ちょうど休みが取れたので療養に専念した。
第1号は、喉がずっとヒリついている状態で、40度近い熱が出た。今回の第2号は、そんなこともなく、数日で回復した。私は、95%の確率でコロナだと思った。絶対にインフルエンザではないという確信があった。なぜなら、今年1月にインフルエンザに感染したからだ。
その時の痛み・症状とは違う。なので、診察では、コロナ検査を医師に依頼した。数日間、誰とも話していなかった私が独自の推測をマシンガントークで医師に話すと、医師からこう提案された。
「えーと、おっしゃる通り、インフルエンザも流行っていますから、コロナとインフルエンザ、1回で両方をチェックできる検査があるから、どうですか?」
なんだ、その二刀流は!? 医学は進歩していた。世界を変えたあのコロナが、数年の時を経て、インフルエンザと同じ土俵にいる。さっそく依頼すると、鼻の奥に綿棒のような検査器具を突っ込み、反応をみる検査。
30分ほどして結果が出た。医師は少し間を置き、微笑むか微笑まないかくらいの表情で私を見つめ、言った。
「……服部さん……コロナです」
その医師とのやり取りで、私の脳内には、昭和から平成にかけて「日本一忙しい司会者」と呼ばれた、みのもんたさんが2000年代にやっていたテレビ番組『クイズ$ミリオネア』が再現された。
私は「今、何問目か?」「ライフラインはまだ使えるのか?」「いくらの賞金か?」とファイナルアンサーすら聞かれていない状態だったが、ミリオネアの解答者になったような感覚に陥る。
医師の「コロナです」という言葉に、内心では「コロナ、正解だ! やったー!」と興奮を感じ、私は思わずガッツポーズをしかけた。いや、してはいない。そんな私を見て、医師は笑顔で優しく言った。
「お薬を出しますので、数日安静にしてください」
今思えば、そんなマインドの私は、コロナ以外の何かを患っていたんだと思う。無事、復帰した後に思った。芸人の世界はよい。不幸や苦行も、いつかネタに昇華し、消化できる。そう思った。
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