天国からの「それ、おもろいわ!」

「ピン芸人・服部拓也のエンタメを抱きしめて」 第16回

天国からの「それ、おもろいわ!」

夜空を見上げれば、優しいツッコミが聞こえる気がする

服部 拓也

執筆者

服部 拓也

執筆者プロフィール

病院で謎のガッツポーズ!?

 9月は、いろいろあった。

 先にお伝えしておきますが、重く感じる方がいたらごめんなさい! この連載は、自分の生きざま発表みたいな感覚もありますので、リアルな部分も濃くお伝えします。

 「いや、前々回あたりからジャーナリズム性が増してるから、気にしないよ! ドンと来い!」って方がいたら、嬉しい! ということで、いろいろあった2026年9月のお話。率直に言って、今年一番、落ち込んだ月だった。

 まずは約4年ぶり、第2号のコロナ感染。喉の痛みとだるさ、そして発熱。しかし、第1号の時に比べると、苦しさの強度は低かった。人間の免疫力、抗体力って凄いと思った。違和感が出て、ちょうど休みが取れたので療養に専念した。

 第1号は、喉がずっとヒリついている状態で、40度近い熱が出た。今回の第2号は、そんなこともなく、数日で回復した。私は、95%の確率でコロナだと思った。絶対にインフルエンザではないという確信があった。なぜなら、今年1月にインフルエンザに感染したからだ。

 その時の痛み・症状とは違う。なので、診察では、コロナ検査を医師に依頼した。数日間、誰とも話していなかった私が独自の推測をマシンガントークで医師に話すと、医師からこう提案された。

 「えーと、おっしゃる通り、インフルエンザも流行っていますから、コロナとインフルエンザ、1回で両方をチェックできる検査があるから、どうですか?」

 なんだ、その二刀流は!? 医学は進歩していた。世界を変えたあのコロナが、数年の時を経て、インフルエンザと同じ土俵にいる。さっそく依頼すると、鼻の奥に綿棒のような検査器具を突っ込み、反応をみる検査。

 30分ほどして結果が出た。医師は少し間を置き、微笑むか微笑まないかくらいの表情で私を見つめ、言った。

 「……服部さん……コロナです」

 その医師とのやり取りで、私の脳内には、昭和から平成にかけて「日本一忙しい司会者」と呼ばれた、みのもんたさんが2000年代にやっていたテレビ番組『クイズ$ミリオネア』が再現された。

 私は「今、何問目か?」「ライフラインはまだ使えるのか?」「いくらの賞金か?」とファイナルアンサーすら聞かれていない状態だったが、ミリオネアの解答者になったような感覚に陥る。

 医師の「コロナです」という言葉に、内心では「コロナ、正解だ! やったー!」と興奮を感じ、私は思わずガッツポーズをしかけた。いや、してはいない。そんな私を見て、医師は笑顔で優しく言った。

 「お薬を出しますので、数日安静にしてください」

 今思えば、そんなマインドの私は、コロナ以外の何かを患っていたんだと思う。無事、復帰した後に思った。芸人の世界はよい。不幸や苦行も、いつかネタに昇華し、消化できる。そう思った。