きょうなにようび
「ずいひつかつどお」 第6回
- 落語
立川 談寛
2025/11/29
踊る財布
今年もブラックフライデーがやってきた。遠い国から黒船に乗って、我らにセール商品をもたらすためにやってくる。この時ばかりは、みな心の鎖国をやめ、財布の紐を解いていくのだ。
ブラックフライデーとは、アメリカ合衆国の感謝祭であり、11月の第四木曜日の翌日の金曜日のことだ。小売店や何やらで在庫一掃セールみたいなものが行われ、アメリカでは一年で最も売り上げが見込めるらしい。
元々は買い物客が押し寄せ、交通渋滞や混雑が起きたことから、警察が皮肉を込めて「ブラックフライデー(暗い金曜日)」と呼んだのが始まりで、どちらかというとネガティブなものだった。
ところが商店に黒字「Black」をもたらす日とイメージを変えたことで、幸運の金曜日として広まったのだ。陰は陽にかえり、陽は隠にかえるなんて言うが、ネガティブなものをポジティブにかえるアメリカ人の発想はお見事である。
日本でも玩具屋、電気屋、衣料品店など、あらゆるお店が安売りを始める。普段使っているマスクや洗顔料などあらゆるものが安くなるので、この時期に買い込んでおくのが庶民にとって大事なことである。
私も早速マスクを購入した。割引なんと70%OFFだ。手元に届くのにはもう少しかかるが、いい買い物をしたと思っている。ほかにも何か安くならないかと、獲物を狙うヒョウのような気持ちでスマホをいじっている。
普段買ってるものを安く買う。お得感を味わえるのはとても気持ちが良い。
それにしても今回のテーマ「ブラックフライデー」、なかなかに難産であった。それが証拠に、ほとんど曜日の話でブラックフライデーについての濃い話が全くできなかった。自分で選んだテーマとはいえ、ブラックフライデー恐るべしである。
では、なぜこのテーマを選んだのか。それはひとえに読者の皆様にお知らせしたかったから、それだけである。みんなでお得感を味わって、ハッピーになれればハッピーハッピーであり、プリンセスプリンセスだ。
ちなみに、ほかにも似たようなのがある。ギビングチューズデー、スーパーチューズデー。映画の方では13日の金曜日、ブラックマンデー、サタデーナイトフィーバー、etc…。アメリカ人はなぜか曜日が好きらしい。
あれ、今日何曜日だっけ。
(以上、敬称略)

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(毎月28日頃、掲載予定)
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