2026年1月の最前線(新春ご挨拶 : 宝井琴調・講談協会会長 & 神田紅・日本講談協会会長、今年の顔 : 田辺いちかインタビュー)
「講談最前線」 第14回
- 講談
瀧口 雅仁
2026/01/15
神田紅・日本講談協会会長 年頭のご挨拶
二代目神田山陽の遺志を引き継ぐ「山翁まつり」に、秋の風物詩になりつつある「日本講談協会フェス」。そして昨年から始まった「はじめての講談会」などで、常に講談ファンの裾野を広げ続けている日本講談協会。現会長であり、女性講釈師のフロンティアの一人である神田紅に2026年の抱負を尋ねてみた。
―― 今年の日本講談協会はどんな動きになりそうですか。
紅 昨年8月より、講談初体験のお客様向けの「はじめての講談会」を月一で始めました。また、年に一度イイノホールでの「日本講談協会フェス」は、今年(9月)で3回目を迎えます。どちらも伯山さんの企画によるものですが、さらに宣伝に努め、定着させたいと思っております。そして日本講談協会祭(4月)と山翁まつり(10月)も、さらに内容を充実したものにしたいですね。
講談協会と共同でやってきた「泉岳寺講談会」は、今年の4月で50回を迎え、両協会合同の交流は盛んになっております。協会を超えた二ツ目勉強会なども、増やしていければと考えています。月に二日の定席は、現在一人30分としたため、本数が限られ、二ツ目の勉強の場が少ないのは課題ですが、現在ある「若葉会」「明日葉会」の内容の充実と観客動員をさらに図る必要もあるでしょう。
2023年より始めた学校寄席は、文化庁に採択していただいて開催できるのは年3回くらいですが、子どもたちに「講談」を知ってもらい、日本の伝統芸を未来に広げていくということばかりでなく、小学生や中学生を対象に、語る勉強にもなっていると思っています。
また、これまで年に一度出していた冊子「年間パスポート」を去年で廃止し、ホームページ刷新と同時に、はがきサイズのものを現在作成中です。協会キャラクターも募集し、「しゃくだいくん」「しゃく丸」の二つに決定したので、年間パスポートの中に登場します。
そして嬉しいニュースとして、これまで休んでいた演者がこの春、復帰を果たす予定です。無理をせずにゆっくりと高座に戻って来てほしいと願っています。
―― ここ数年、講談協会との積極的な動きも見られますが、どんなことを考えていらっしゃいますか。
紅 泉岳寺講談会は、始まりから関わらせていただいており、回数を重ねて課題も見えてきています。企画に変化をつけるなどの工夫を今後していかねばと思っています。
両協会が一緒になって会をやることは、大いに勉強になることです。演目の違い、演者のキャラクターの違い、お客様の違いなどがはっきりと表われ、双方触発されていい勉強にもなっています。今後もこの「泉岳寺講談会」と、協会の垣根を超えての勉強の場である「伝承の会」を続けていただくのはお願いしたいことです。

―― ズバリ、2026年の神田紅は。
紅 日本講談協会の会長を2010~2012年と2016年から現在まで務めて参りました。そろそろ若手にかじ取りを譲って、自分のおぼつかなくなった足元を鍛えなおしたいと思っております(笑)。体も芸もブラッシュアップせねば、時勢にはついて行けないと感じております。今年は自分を鍛えなおす一年にしたいと考えております。

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