3月5日は、スリランカカレーの日
「かけはしのしゅんのはなし」 第10回
- 落語
春風亭 かけ橋
2026/03/18
しかし、お目当ては「バナナリーフカレー」。注文して、店内に置いてある雑誌に目を通す。マガジンハウスの雑誌には、一通り紹介されているみたい。
「お待たせしましたァ」
笑顔で持って来ていただいたお皿には、バナナの葉の包み。

開いてみると、お米の上にいろいろな具材が乗っている。見た目にインゲンと鶏肉しかわからないので、味の想像ができない。まずは黄色いカレーらしきものから食べてみた。
……めちゃくちゃ美味しい。ほどよい辛さのレンズ豆のカレーで、スパイスが効いていて、味の核なのだろうと思うほどの主張の強さ。続いて、細かい赤い具材が乗っているところを食べてみた。にんじんのピクルスのような酸味が効いたものだ。お米は、バスマティライス。試しににんじんと一緒に食べると、これまた美味しい。これも味の核になるものだと感じた。
残りの具材を食べてみた。すべてが味の核になる存在だった。ここで1つの疑問が浮かんだ。それぞれが主張をして一緒になったら喧嘩をしてしまうのではないか。
恐る恐る混ぜて食べてみる。するとどうだろう、各々が核になる存在ではありながら、お互いの良さを潰すことはなく、調和して塩味、酸味、辛味がすべて旨味となって口の中いっぱいに広がっていくのだ。
野球に例えたら各ポジションのスペシャリストを揃えながらも、優勝を目指して団結をしているWBCアメリカ代表のような凄さ。このお店が『フロリダ亭』ということで若干引っ張られている気もするが。

とにかく美味しかった。お会計のときに店員さんに美味しかったことを伝えると、親切な方でスリランカカレーの魅力をいろいろと教えてくれた。
モルディブ・フィッシュという鰹節に似た乾物を出汁に使ったりすることで、日本人の味の好みにも合うのではないかと言っていた。バナナの葉で巻くのも抗菌作用があったり、お弁当のように持ち運びができるということみたいです。してみると、鱒寿司とかおにぎりやお団子などを笹の葉で巻いたりしますから、日本と馴染みがありますね。
帰宅後、食べに行ったスリランカ料理がどれだけ美味しかったか、という話を聞いていた妻がひと言。
「あたし、スリランカ料理とか好きなんだから、どうして一緒に行こうって誘ってくれないの?」
まさに“セイロン”づくしの一日でした。

▼春風亭かけ橋 X(旧Twitter)
(毎月18日頃、配信予定)
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