NEW

阿弥陀如来

「くだらな観音菩薩」 第15回

龍玉という噺家

 きく麿噺の会で、龍玉さんは「首領が行く!」と「二個上の先輩」と「優しい味」をやってくれたね。

 三席とも大爆笑だったよ。

 少し悔しかったよ。

 受けすぎなんだもんな。

 あまりにもお客さんが笑うから、台詞飛んで悔しがってたね。

 鬼丸さんと私で、今日一番受けたのは龍玉さんだねと言ってたら、「あんなの笑われてるだけですよ! 冗談じゃないっすよ、あんな噺で受けても嬉しくないですよ!」だって。

 あんな噺って言うな!って突っ込んだよ。

 今年は、「歯ンデレラ」と「首領が行く2 ~水切石の誓い~」をやってもらうつもりだったんだよ。

 楽しみだったのにね。

 とても悲しいし寂しいよ。

 私ね、普段は亡くなった人のことを文章にしたりしないんですよ。

 なぜなら気が小さいから、僕なんかよりも親しい方がいて、お前が語るな!って言われたら嫌だなぁと思っちゃうからなんです。 

 素直に、その方の思い出を書いて偲ぶことができればいいだけなのにね。

 損な性格なんですよ。

 でも今回はいいよね。

 同期で、

 仲間で、

 ライバルで、

 大好きな親友の龍玉さんだから。

 友だちが死ぬって、こんなに悲しいんだなって、初めて知ったよ。

 知りたくなかったけどね。

 頑張って売れて、蜃気楼龍玉という噺家がいたんだよって言い続けるよ、頑張るよ。

 そして、まだまだ死ねないって改めて思ったよ。

 こんな私でも死ぬと悲しんでくれる人がいるかもしれないと思ったら死ねないね。

 今までありがとう。

 人の悪口言わないし、皆に好かれて、ただただ楽しいお酒を飲む貴方みたいな友だちはもうできないかもですが、これからもいろんなお酒の席で貴方のことを思い出して、笑わせてもらいます。

 はぁ、すいません。

 ここまで読んでくださった方、いらっしゃるかな。

 いつものように、くだらないことをつらつらと書きたかったけど、今回はどうしても書かずにはいられませんでした。お許しください。