サイゼリヤ ガストジョナサン バーミヤン くら寿司あとは鳥貴族など
「朝橘目線」 第6回
- 落語
三遊亭 朝橘
2025/10/08
次女お気に入り、サイゼリヤのムール貝。“貝がらのおっぱいみたいなごはん”という非常に独創的な呼び方をする娘。誰に似たのか
見かけ倒しの呪いと、4月の憂鬱
気付いたら世界陸上が始まって、そしてもう終わっていた。
何の分野でも、世界規模というのはやはりお祭り感があって良い。普段は見ないけどサッカー日本代表の試合は応援する、みたいなライトなファン層はたくさんいるはず。国際試合で興味を持ってくれた人をどう取り込むか。各競技の偉い人が一番頭を悩ませる課題だと思う。
他人事ではない。立川志の輔師匠を渋谷パルコで観て落語を好きになりました、という人がどうしたら三遊亭朝橘の高座を観に来てくれるのか。……ダメだ、答えが出ない。
スポーツ全般、私はどうにも苦手である。どこに出しても恥ずかしい運動音痴、と言って差し支えない。ボールを投げれば真っ直ぐ飛ばない。走れば不格好だと笑われる。体も硬い。
小学生の時、ドッジボール大会があった。内野に居た自分に、外野の級友がふわっと投げたパスを、ちゃんとキャッチできず軽い突き指をして退場した。
高校生の時、あれはまだ新学期の頃に親睦を深める目的なのか、クラス対抗サッカー大会みたいなのもあった。味方が出したパスを手で受けてしまい、反則の笛が鳴った。どちらもその場に居た全員が、目を丸くしていたのを今でもよーく覚えている。ああいう時って、本当に漫画みたいな目になる。
悩ましいことに、私は無駄に骨格だけは良い。骨太なんだと思う。初対面で「何かスポーツやってました?」と聞かれる確率のまあ高いこと。何もやってないです、と答える時の虚しさったらない。
この体格のせいで、子どもの頃は毎年、新学期が辛かった。担任の先生が変わる度に、“この子は運動できそうね”と誤解される。そして最初の体育の授業で、見事化けの皮が剥がれる。こっちは化かしているつもりもない。勝手に化かされて、今度はこっちが馬鹿にされる。
ちゃんと前年度の先生が「あの子は見かけ倒しですよ!」と、体格詐欺案件について申し送りしてくれていたら良かったのに。理不尽な失望の眼を向けられる辛さを、毎年4月に経験して育ってきた。
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