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4月4日は、推し推しの日

「かけはしのしゅんのはなし」 第11回

 今回のオーディションは、「timelesz project -AUDITION-」(以下、タイプロ)としてNetflixで配信されることになり、その熱狂は回を重ねるごとに増していきました。特にSNSでの反応も大きく、オーディションを開催することへの賛否の声は常に議論を呼びました。

 このオーディションが事務所にとって前代未聞の取り組みであることは、だんだんと理解しました。

 本来であれば事務所に入所して、“ジュニア”という育成期間を経て選ばれた者がデビューという段階を踏むのですが、タイプロは落語界に例えると、「協会に所属している師匠が前座修行をしていない弟子に真打格を与えて寄席に出演させる」ようなものなのです。

 こうなると色々な意見が出ますね。「寄席修行を否定している」とか、「自分たちの判断で決めるのであれば、協会所属である必要がないだろう」など。前座さんも「なんで後輩の着物を畳んだり、お茶を出さなきゃいけないんだ!」とか「太鼓も叩けないのに出囃子を使うな!」と不満が出るかもしれません。

 タイプロでは、オーディション中に「この事務所の伝統とは何か?」「そこまでして売れたいとは、どういうことか?」「その問いの答えは?」―― アイドルは、歌って踊って“キャーキャー”言われる存在ぐらいにしか認識していませんでしたが、その背後にある美学や教えも視聴者に伝えられ、アイドルという職業の解像度が上がっていくのが面白く、リアルタイムで盛り上がるファンの反応も興味深く見ていました。

 驚いたのは、候補生の私服が映ると、応援しているファンがすぐさま調べて購入したりすることです。これは落語界では聞いたことがありません。落語ファンに贔屓(ひいき)の師匠がいても、その師匠の私服のウエストポーチを調べて同じ物を買うことはないです。応援している人の熱量の高さこそ、アイドル文化の特徴でもあるのです。

 そういう私もファンクラブに入会し、雑誌にtimeleszのインタビューが載っていると知れば『anan』や『TVガイド』を買ったり、冠番組の特典映像が見られると知ればサブスクに入ってしまうほどのハマり方。

 こんな人生が待っているとは!

新体制timelesz初となるオリジナルアルバム『FAM』。3形態を購入しました!