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善財童子

「くだらな観音菩薩」 第17回

悟りを求める小さな旅人

 さてさて、今回のお寺は、奈良の安倍文殊院(あべのもんじゅいん)。

 陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)ゆかりの文殊院には、国宝の文殊菩薩(もんじゅぼさつ)様が安置されていて、結界のお札が売られているという。

 うーん、興味深い! 行ってみたいよぉ~、安倍文殊院。

 そして、文殊菩薩様に向かって右側に立ち、手を合わせて文殊菩薩様を振り返りながら見ているお姿をされているのが本日の主役、善財童子(ぜんざいどうじ)様です。

 お顔は、先輩に引き上げてもらったおかげで売れかけているお笑い芸人みたいな顔をなさっています。耳の上あたりに髪を丸めてポンポンにしているのですが、それがお笑い芸人感を出しているのでしょうか。

 振り返った顔も「え、私? はい、何ですか、何もしてないですよ」みたいな顔をしてまして愛嬌たっぷりです。

 しかし、この童子様は、文殊菩薩様から教えを乞うているので、賢いのではないかと思うのですよ。53人の善知識(ぜんちしき)を歴参するらしいですよ、この子。

 ……ねっ、善知識を歴参って、どういうこと? ですよね。はい、調べましたよ。

 つまり、善財童子様は、文殊菩薩様に教えていただいた、良い教えをしてくださる53人のもとを訪ねて回るんだそうです。そう……悟りを開くためにね!

 偉いね、素敵だね。悟りを開くなんて頑張ってるね。

 だって、53人が全員、同じ町内にいる訳じゃないもんね。車や自転車のないインドか中国だよ。日本の世田谷区内でも広いのに。

 偉いなぁ、善財童子ちゃん。子供がこんなに頑張っているなら、僕も頑張んないと、1時間かけてお煎餅食べてる場合じゃないぞ!

 よーし、日本全国の勝てそうなパチスロ屋さんを53か所回ってやるか!

(一部、敬称略)

林家きく麿 X

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(毎月16日頃、配信予定)