古今東西を自在に読む講釈師 松林伯知(後編)
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第30回
- 講談
瀧口 雅仁
2026/03/15
真打昇進時に師匠の神田紅と(松林伯知・提供)
一時期、絶滅危惧種とまで言われるも、現在、東西合わせて120名を超えるまでになった講釈師。江戸から明治、大正、昭和と、主に男性が読み継いできた芸であったが、平成、令和と時代を経て、女性目線による女性の講談が世に送り出されてきた。その時、講釈師は何を考え、何を読んできたのか。第一線で活躍する女性講釈師に尋ねてみた。〈松林伯知(しょうりんはくち)先生の前編/中編①/中編②/後編のうちの後編〉
日本講談協会初のマスコット誕生、その舞台裏
三代目の松林伯知は、日本講談協会の真打として、高座ばかりでなく、協会の運営にも携わっている。昨年行った、協会のマスコットの募集にも関わっており、新しく2つのマスコットが生まれたのは、当ウェブで今年1月に掲載した「講談最前線」でも取り上げた通りだ。
そこでの苦労談と今後の展開。そして講談協会と運営している「泉岳寺講談会」について尋ねてみた。
―― この度、日本講談協会のマスコットキャラクターが決定しました。伯知さんの活躍があったと聞いています。
伯知 私がもう一方で所属している落語芸術協会の「バク助」のようなキャラクターがあってもいいのではと、以前から話が出ていました。ちょうど「はじめての講談会」が始まる頃で、わかりやすいキャラクターやロゴがあれば、それが看板にもなるし、新しく講談に触れる人に親しみやすく感じてもらえるのではないかという考えからです。そこで決まったのが「しゃく丸」と「しゃくだい」です。
AIを使った応募は外したんですが、最終的に65点前後の応募がありました。集まったところで協会員の投票で決めたんですが、それがバラバラの結果で(笑)。2回目の投票でも2つ(2体?)のキャラクターが同票だったので、決戦投票しようと思っていたんですが、それでも決まらないかも知れないですし、野球やサッカーのマスコットでも二人いたりするし、講談なんだから兄弟弟子でもいいし、師弟でもいいじゃないかという意見が出まして、2つとも採用することにしました。
―― ともにキャラ的に見ると、決め手は釈台ですね。
伯知 人間を模したり、動物のキャラもありました。中にはコンセプトまでハッキリと書かれたものもあったんですが、投票結果は、講談らしい釈台がメインのキャラに集中してました。
―― 今後、どんな形で登場する予定ですか。
伯知 これまで出していた「J-kodan」という機関誌が浸透しているわけでもなかったので……今年から定席等にいらっしゃる方に配るハガキサイズの年間パスポートに変わりました。まずそこに登場しています。あとはグッズ製作も考えています。4月には「日本講談協会まつり」もありますし、制作者の方の表彰式も行いたいですし、パターン違いも作ってもらい、情報の告知関係で使いたいですね。あとは「日本講談協会フェス」や「山翁まつり」でも活躍させたいなぁと。お楽しみにしていてください。
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