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旅路(上)

「座布団の片隅から」 第14回

旅路(上)

噺家3人の珍道中! 笑いと涙と二日酔いの落語ツアー前半戦

三遊亭 好二郎

執筆者

三遊亭 好二郎

執筆者プロフィール

 今年も過酷なツアーが終わった。

 5月の大型連休前後、僕は毎年ツアーに向かう。先輩の三遊亭らっ好、三遊亭好二郎、後輩の三遊亭兼矢と3人で「GW落語ツアー」と称して、西日本を巡りながら各所で落語をやらせてもらうのだ。

 もう今年で5年目になるだろうか。始めは、らっ好兄さんと2人で九州を回るツアーだった。2年前から山口出身の兼矢が参加して山陽エリアにも行けるようになり、毎年エリアを広げながら開催している。

 SNSでは陽気な旅の様子を随時アップしているが、その裏側は案外大変である。今年は2週間半もの間、3人で過ごした。

 ここで皆さんに想像してほしい。噺家になるような人間は、はっきり言ってみな社会性がどこか欠落している! そのくせ、自己顕示欲だけが異様に強い。そんな狂ったオッサン3人が、2週間半一緒に過ごすのだ。

 この3人は、それぞれ同じことを考えている。ほかの2人に比べて“自分だけはまともだ”と(笑)。

 はじめに、3人のキャラクターを簡単に紹介しておこう。

①三遊亭らっ好
 ツアーのリーダー。一番先輩。この人がいないとツアーは成り立たない。普段は頼りになるが、酔っ払うと手がつけられない。

②三遊亭好二郎
 ツアー中はずっとカリカリしている。形から入るタイプで、常にカッコつけようとしているが、たびたび粗相をするのでメッキがすぐ剥がれる。ほかの2人には呆れられている。

③三遊亭兼矢
 後輩なのに一番態度がデカい。自分は賢い人間だと勘違いしている節がある。落語会でスベると打ち上げで取り返そうとするクセがある。

 今回、この過酷なツアーの日記をつけていたので、上編・下編の2回に分けて皆さんにお見せしようと思う。