憧れ
「座布団の片隅から」 第1回
- 落語
三遊亭 好二郎
2025/05/07
地球も高座も守りたい
そもそも、文章を書くのは苦ではない。
書き物が好きになったきっかけは、高校時代の担任の先生に小論文を褒められたことだ。テーマは、「私たちが生きていく地球を守るために、環境問題をどうするか?」。クラスメイトが「CO2を削減しよう」「ゴミを減らそう」と真面目に書く中、アウトロー気取りの私は「地球はいずれ住めなくなるから、地球環境を元に戻すより、さっさと宇宙開発をして人類は地球から離れるべき。そうすれば、地球環境は守られる」という、思春期特有の尖った内容の小論文を書いた(当時の意見ですよー。今はそのような考えは毛頭ございません。みんなで地球の環境を守りましょう!)。怒られるかと思ったが、担任の先生はクラスの前でベタ褒めしてくれた。
大人になった今ならわかる。あの先生は間違っている(笑)。
でも、豚もおだてりゃ木に登る。それ以来、文章で自分を表現するのが大好きになった。ぶっちゃけ、高座で喋るより好きかもしれない。だって、文章なら絶対噛まない(誤字脱字はあるけどね)。私が今、二日酔いだったとしても、読者のみなさんはそうとは思わないだろう。だが、高座だとそうはいかない。二日酔いでは、口も頭も回らない。
さらに、文章なら多少ざわついた喫茶店でも集中して書けるが、落語会ではどうか。落語は繊細な芸だ。演者とお客様の集中力が命である。ちょっとした物音で、お客様は落語の世界から離れて行ってしまう。だから、落語家は高座で常に様々な敵と戦う。花粉症で止まらない鼻水、笑わない客席、ボケのセリフに被る救急車のサイレン、常連の方の大あくび、オチ直前に鳴り響く着信音、走り回る子供たち、舞台袖で渋い顔をする師匠……。高座は、日々戦いなのだ。
さて、この連載だが、どうやらゆくゆくは単行本化も目指しているらしい。とはいえ、月1回の掲載だと、本になるまでに果たして何年書き続けるのか――。まぁ、それ以前に、そもそも私がクビにならないか心配である。てなわけで、座布団の片隅から、しばらくお付き合いを願っておきます。
最後に、新しい目標を言霊に込めて書いておきます。「単行本化したいです!」
(毎月7日頃、掲載予定)
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