リアルインスタンスレポート ~20代・30代が集まる落語会の正体
「古今亭佑輔とメタバースの世界」 第10回
- 落語
古今亭 佑輔
2026/06/05
自分は、VRユーザーの年齢層と性質に着目している。
まずVRユーザーは圧倒的に若い。10~40代がほとんどで、最も多いのが20~30代である。先日の落語会もアンケートの結果を見ると、答えてくれた27人中40.7%が20代、37%が30代、18.5%が40代という結果であった。
通常の落語会では考えられないような客層であることは間違いない。

高座の上から聞いてみると、その半数は生で落語を聴くのが初めての方、残りの半分は自分のVR落語で興味を持ち、リアルの寄席や落語会に足を運んだという方々であった。
個人的な主観であるが、VRユーザーは好きになったものを応援してくれる。フットワークの軽さや熱量を持った性質の人が非常に多い。つまり何らかの専門性に特化した人間が多いということだ。
アバターを造ったり、ワールド(仮想空間)を造ったりするのにも技術がいる。もちろん様々な人間がいるが、そういうことが得意な探究心の強い人が多い印象だ。それは非常に落語との相性が良い。
落語を好きなご常連のお客様も、フットワークの軽さと探究心が強い方が多いように思う。
落語会の様子
第一回目は、満員御礼。
実は第二回もすでに企画している。8月29日(土)に、池袋演芸場にて行う予定だ。今後もVRC落語会のロードマップを作成し、様々なリアル落語会に挑戦してゆく所存だ。
ではなぜ、通常の独演会ではなく、“リアルインスタンス”と銘打って落語会をやるのか。一番は、VRユーザーが足を運びやすく、ハードルを下げるためである。
オフ会となれば通常、落語会のお客様ではなく、同じVRユーザーが集うこととなる。そこで交流を生むことができ、VRユーザーの中にもいわゆる「落語仲間」ができる。仲間がいれば、落語会に行くのも俄然楽しくなるだろう。

そしてもう一つ、落語を鑑賞するのにも僅かではあるがルールがある。基本的には映画館で映画を鑑賞するのと何ら変わりはないが、昨今、携帯を鳴らす人や声がけなど色々とSNS上で話題になることがある。それらのルールを事前に伝えることができれば、通常の落語会にもさらに通いやすくなると考えるからだ。
ルールや作法を知らない場所に行くのは、誰でも怖いものだろう。今回の落語会でもフリップを使用して面白おかしく鑑賞ルールをお伝えすることができた。

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