火曜日の提灯
「コソメキネマ」 第十四回
- 浪曲
港家 小そめ
2026/06/22
今回は浪曲を軸に、移民社会の混沌と愛憎を描く映画をご紹介
浪曲火曜亭
銀座線田原町駅からほど近く、日本浪曲協会(浪協)の浪曲会館があります。
築64年のレトロな雰囲気の外観、中に入ると畳敷きの和室。桃中軒雲衛門(とうちゅうけんくもえもん)や歴代の浪曲協会会長の写真がずらっと並んでいます。孫文(そんぶん)の額や、浪曲師の師匠方のサイン額もあります。
私が気に入ってるのは、浪曲協会のロゴが入ったガラス戸。

表からは見えにくいですが、欄間にもこのロゴが刻まれています。座布団も浪曲協会マーク入り。ここで日々浪曲協会員が稽古や事務作業、会議などをしています。浪曲公演が行われることもあります。

この場所で毎週火曜日に行われているのが、「毎週通うは浪曲火曜亭」という公演です。浪曲二席にトークという構成です。火曜亭の始まりは、国本武春師匠が若手に公演の場を増やしたいということだったと聞いたことがあります。
この火曜亭の一番の特徴というと、演者との距離の近さでしょうか。コロナ前までは、終演後「茶話会」という、出演者とお客様が同じテーブルを囲んで、お茶を飲みながら話をするという時間がありました。この茶話会でお客様同士が仲良くなったり、浪曲情報を交換されていたり。舞台との距離も、人との距離も近い浪曲会です。
私が浪曲界に入った頃、この火曜亭はそれほど知られていなかったように思います。お客様もあまり多くありませんでした。
その上、ただでさえ、少ないお客様が道に迷ってたどり着けないということもありました。浪曲協会は住宅街の中にあり、隣は駐車場、浪曲協会という渋い木製の看板はありますが、ちょっと見にはわかりにくく、普通の住宅のようにも見えます。
私は元々チンドン屋という職業をしております。宣伝して人を集める商売。仕事柄、集客がないというのは、ちょっと気になる。いや、結構気になる。来る気がないなら良いけれど、せっかく来たのに迷ってたどり着けないとは! なんと、もったいない!と常々思っておりました。

そんな時、火曜亭の茶話会で、ここはわかりにくいよね、という話になりました。あるお客様が「何か目印を付けたらいいんじゃないの? 提灯とか」と仰いました。なるほど、それだ!と思い、当時、よく一緒に前座仕事をしていた兄さんに相談してみました。すると「会議にかけなきゃいけないから、大きさと仕様を何種類か見積もりを取ってください」という返事。
ええ? わたしが? めんどくせぇ~と思いながら、提灯屋さんに「この大きさでこの仕様だといくらですか?」「ロゴを入れるとどのくらいかかりますか?」みたいな電話を何度もかけ、またですか~浪曲協会さん~のような反応に、すみません! どれかは絶対買いますので!! 見積もりお願いします!みたいなやりとりを何度か繰り返し、いよいよ会議の時。
いま読まれています!
月刊「シン・道楽亭コラム」 第18回
ありがとうございました、龍玉師匠 ~112席の宝物
~もっともっと、あなたの落語を聴きたかった
シン・道楽亭
2026/10/10
「噺家渡世の余生な噺」 第18回
人に負けないもの
~情熱は、巡ってくる
柳家 小志ん
2026/10/14
「ずいひつかつどお」 第13回
なつさんさようなら
~夏が終わって良かった。夏なんていいところが一つもないのだから
立川 談寛
2026/10/09
「お恐れながら申し上げます」 第14回
噺家の衣替えの話
~いちばん大変なのは、半衿の縫い付け?
入船亭 扇太
2026/10/11
「“本”日は晴天なり ~めくるめく日々」 第16回
〈書評〉 殺し屋の営業術 (野宮有 著)
~凄腕営業マンが命がけで売上2億円を目指す、異色の犯罪ミステリー小説!
笑福亭 茶光
2026/10/12
「“本”日は晴天なり ~めくるめく日々」 第14回
〈書評〉 たぶん、僕のジャム。 (金子学 著)
~中学校を舞台に笑いが連発する短編コント小説集!
笑福亭 茶光
2026/07/29
「二藍の文箱」 第17回
ニッポンの祭りを呑む
~茨城・石岡の祭りで重ねた出会いと再会の物語。幌獅子、祭囃子、川海老、地酒。その土地の匂いも伝わる、味わい深いエッセイ
三遊亭 司
2026/10/02
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第13回
「継続は力なり」ではない
~僕を待っていた、悲しい結末。“計画倒れ人生”を笑い飛ばす愉快な実話エッセイ!?
桂 三四郎
2026/09/29
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
「お恐れながら申し上げます」 第13回
深夜寄席が大変なことになっています
~新宿と復活した池袋、2つの「深夜寄席」が熱い!!
入船亭 扇太
2026/09/11
月刊「シン・道楽亭コラム」 第18回
ありがとうございました、龍玉師匠 ~112席の宝物
~もっともっと、あなたの落語を聴きたかった
シン・道楽亭
2026/10/10
「お恐れながら申し上げます」 第14回
噺家の衣替えの話
~いちばん大変なのは、半衿の縫い付け?
入船亭 扇太
2026/10/11
「朝橘目線」 第18回
かしましや カフェ見た俺の 帰り様
~カフェが苦手な落語家を人気カフェへ連れて行ったらどうなる?
三遊亭 朝橘
2026/10/08
「ずいひつかつどお」 第13回
なつさんさようなら
~夏が終わって良かった。夏なんていいところが一つもないのだから
立川 談寛
2026/10/09
「“本”日は晴天なり ~めくるめく日々」 第16回
〈書評〉 殺し屋の営業術 (野宮有 著)
~凄腕営業マンが命がけで売上2億円を目指す、異色の犯罪ミステリー小説!
笑福亭 茶光
2026/10/12
「“本”日は晴天なり ~めくるめく日々」 第14回
〈書評〉 たぶん、僕のジャム。 (金子学 著)
~中学校を舞台に笑いが連発する短編コント小説集!
笑福亭 茶光
2026/07/29
「古今亭佑輔とメタバースの世界」 第14回
恩返し
~師匠から頂いた「佑輔」という名前は、今も進む道を照らしてくれる
古今亭 佑輔
2026/10/05
「噺家渡世の余生な噺」 第18回
人に負けないもの
~情熱は、巡ってくる
柳家 小志ん
2026/10/14
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
月刊「シン・道楽亭コラム」 第17回
演芸ファンがほしかったスマホアプリを作りました ――「ご贔屓手帖」ができるまで
~ファンの小さな困りごとから生まれたアプリの物語
シン・道楽亭
2026/09/09
月刊「シン・道楽亭コラム」 第18回
ありがとうございました、龍玉師匠 ~112席の宝物
~もっともっと、あなたの落語を聴きたかった
シン・道楽亭
2026/10/10
「古今亭佑輔とメタバースの世界」 第14回
恩返し
~師匠から頂いた「佑輔」という名前は、今も進む道を照らしてくれる
古今亭 佑輔
2026/10/05
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第13回
「継続は力なり」ではない
~僕を待っていた、悲しい結末。“計画倒れ人生”を笑い飛ばす愉快な実話エッセイ!?
桂 三四郎
2026/09/29
「コソメキネマ」 第十七回
玉川祐子師匠
~103歳の玉川祐子師匠、ついに『徹子の部屋』へ!! 映画は『ヤング@ハート』をご紹介。
港家 小そめ
2026/09/19
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第18回
友達ほしい
~宇宙一の美人浪曲師が綴る、愛おしすぎる芸人日記
東家 千春
2026/10/03
「マクラになるかも知れない話」 第十四回
君たちはどう痩せるか
~日常の些細なモヤモヤを、落語みたいに笑い飛ばしてくれる爽快エッセイ!?
三遊亭 萬都
2026/09/25
「テーマをもらえば考えます」 第14回
師匠のコーヒーは
~笑いも苦みもたっぷり、師弟をつなぐコーヒーの思い出を綴ったエッセイ
三遊亭 天どん
2026/09/30
「くだらな観音菩薩」 第17回
善財童子
~自転車屋の陰謀から善財童子へ。妄想と悟りが交錯する、愉快な仏像コラム!!
林家 きく麿
2026/09/16
月刊「浪曲つれづれ」 第16回
2026年9月のつれづれ(奈々福がうなる日本国憲法、玉川太福と玉川祐子のテレビ出演、東家三可子・東家千春の挑戦)
~伝統を守りながら、変化する芸能の姿。浪曲の現在地を描く、月イチ浪曲レポート
杉江 松恋
2026/09/15
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第10回
ああ…麗しの吉本興業……
~吉本興業を辞める話なのに、なぜこんなに爆笑してしまうのか!?
桂 三四郎
2026/05/12
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第9回
優雅な航海中の後悔を公開
~“憧れの仕事”から繋がる伏線が鮮やかな船旅エッセイ!!!
桂 三四郎
2026/04/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第12回
プロレタリアの街
~「絶対にここに戻ってきたらあかんで」そう言われた青年は22年後、落語家として帰ってきた。笑って最後にじんとくる実話エッセイ!!!
桂 三四郎
2026/08/10
月刊「シン・道楽亭コラム」 第18回
ありがとうございました、龍玉師匠 ~112席の宝物
~もっともっと、あなたの落語を聴きたかった
シン・道楽亭
2026/10/10
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第5回
落語家の夢
~俺の目は、まだ濁っていない!!!
桂 三四郎
2025/11/27
「令和らくご改造計画」
第四話 「初心者よ永遠なれ」
~AIが落語を演じる時、それでも人は笑えるのか?
三遊亭 ごはんつぶ
2025/11/12
「令和らくご改造計画」
第六話 「若手人気落語家殺人事件 【事件編】」
~古典派と新作派の溝!?
三遊亭 ごはんつぶ
2026/01/12
「艶やかな不安の光沢」 第1回
謂れなきものたちの飛躍
~年始からとちってしまった芸人の胸のうち
林家 彦三
2026/02/12
編集部のオススメ
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第13回
「継続は力なり」ではない
~僕を待っていた、悲しい結末。“計画倒れ人生”を笑い飛ばす愉快な実話エッセイ!?
桂 三四郎
2026/09/29
「令和らくご改造計画」
第十四話 「踊る金持ちピエロ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/09/12
月刊「シン・道楽亭コラム」 第17回
演芸ファンがほしかったスマホアプリを作りました ――「ご贔屓手帖」ができるまで
~ファンの小さな困りごとから生まれたアプリの物語
シン・道楽亭
2026/09/09
「座布団の片隅から」 第17回
好楽
~祝・傘寿! タフすぎる三遊亭好楽師匠の宴
三遊亭 好二郎
2026/09/07
「オチ研究会 なぜこのサゲは受けるのか?」 第十七回
四段目、 そば清、 愛宕山
~初心者でも楽しめる、オチがもっと面白くなる落語入門
林家 はな平
2026/09/06
「艶やかな不安の光沢」 第4回
N氏の碑から浪江の海まで
~長崎の碧い海から、忘れられない故郷の海へ。喪失と希望のロードムービーのようなエッセイ
林家 彦三
2026/09/04
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第17回
ありがとう失言、待っているよ暴言
~宇宙一の美人浪曲師が綴る、愛おしすぎる芸人日記
東家 千春
2026/09/03
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
掲載記事300本記念
〈掲載記事300本記念〉 柳家さん喬師匠 スペシャルインタビュー【前編】
~小さん師匠の「おめでとう」から始まる新しい年
話楽生Web 編集部
2026/01/25