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烏瑟沙摩明王(うすさまみょうおう)
「くだらな観音菩薩」 第14回
- 落語
林家 きく麿
2026/06/16
叱るより先に、話を聞いてあげたい
猪頭天とは、人間の体と猪の頭を持つ人、いや人なのか?
お釈迦様の説法を邪魔したからといって、ゴツゴツの岩の上で正座させられて、後手に縛られて、怒られているのですが、一目見て「懲らしめ方がえぐいわ!」ってつい言ってしまいました。
ゴツゴツした岩の上で怒るのは、今の時代だったら明らかにパワハラですからね、下手したら逆に訴えられますからね。
まず、何でお釈迦様の説法を邪魔したのかを聞いて、「そうかー、そういう理由か。でもね、そういうことはしてはいけないんだよ。今度、そういうことしたら君、クビになるからね、いい? 頭が猪だからって理由で許してもらえる訳じゃないんだからね。君も大変かもしれないけど、もっと大変な人だっているんだからさ、分かった?」と冷静に言って聞かせないといけないんだよ、今の世の中はね、そうだよね。
いやー、人を育てるって大変だなぁ。
お寿司が食べたいというから回転寿司に行って、1皿700円のいくらを2皿ばくばく食べる4歳児にイライラしてはいけないんですよ。お父さんは150円のお皿ばかり食べているのに、700円のいくらを食べたからってイライラしてはいけないんだー!
人生は、辛抱と努力の上に幸せを築くものなんだ。生まれながらに、お金持ちで色男で苦労をしない奴なんて、晩年不幸になると決まっているんです!
これは私が書いているのではないですぞ。今は亡き水木しげる先生が『コケカキイキイ』という作品の中でそれっぽいことを書いているのですぞ! 『金太とピン子』の中でも書いているのですぞ。
そして一般人の私は、つらい時に水木先生の漫画を読み返して、もう少し頑張ってみようと思うのです。水木しげる先生ありがとうございます。えーっと……だ・か・ら、私が書いているのではないのですぞ!!
あ、猪頭天君は素直だから、烏瑟沙摩明王様に怒られた後に心を入れ替えて歓喜天(かんぎてん)様になれたんだって。でも、歓喜天って頭が象なんだよね。頭が猪から象になるって何だ?
東京の大学に行った「息子」が「娘」になって帰ってきた、みたいなことかな。

▼林家きく麿 X(旧Twitter)
(毎月16日頃、配信予定)
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