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彦八まつり、芸協らくごまつり、謝楽祭 ~三大祭を全部巡って見えた、それぞれの魅力

月刊「シン・道楽亭コラム」 第15回

 一方、体育館で行われる五部制の寄席は、客席数400席とゆったり。1,500円で1時間弱、多彩な出し物で当日券も出るので、暑さにくたびれた体をちょっと休ませるにもちょうどいい。ここでも若手が短時間でたくさんのお客様を手際よく案内します。

 また、サインラリーはサインをコンプリートするとガラポンができるという演芸ファンの達成感をくすぐるもので、企画の随所にわたって「おもてなしの心」が行き届いていました。

 寄席の第三部、瀧川鯉昇師匠による「新作浪曲」(!)は、お祭りならではの特別感満載の企画。相三味線をつとめた奈々福師匠の肝煎りで実現した、一期一会の芸でした(NHKラジオ『楽屋ぞめき』生放送で一部がオンエア)。

 第五部で耳に残ったのは、落語芸術協会会長・春風亭昇太師匠の「芸協まつりってユルいでしょ? 自由でしょ? 落語ってルーツさえ曖昧な芸能なんだから、ボク、時代時代に合わせて自由で良いと思ってるの」というマクラでの本音。若手にはなんとも心強い言葉でしょう。

 「ゴミ捨テーション」が1箇所集中というのも良く、若手に混じりベテランの三遊亭遊雀師匠がゴミ受付に汗だくで奮闘。そのお姿を見れば、ポイ捨てなどあり得ない!

 ベテランといえば、先ごろ高座復帰された講談の神田鯉栄先生。笑顔の先生を囲むサインの列は、ずっと途切れることがありません。

 神田伯山先生の前にももちろん長蛇の列ができていました。お一人おひとりに「お待たせしてすみません」と丁寧な対応を延々。サインゲット後のあるご婦人が「ラジオと違うわね」とポツリ。そっと吹き出した私です。

 会場に楽しさがあふれていた芸協らくごまつりの印象を一言で表すと、「縦横上下の壁を外し、みんなで団結、共存共栄」でした。