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鍋で炊きゃ そこらの米も ゴチになる

「朝橘目線」 第16回

 そんな大差ないとお思いなら、鍋で炊いてみてほしい。何も考えず毎回1合200mLの注水を続けると、ある日突然、炊き上がりがバグる。そこでくじけてはいけない。

 ならばどうするか。次に活かす。夏場と冬場では、浸水時間も変えないといけない。構成要素が単純であるからこそ、実に難しい。そしてそれが、楽しい。

 日本にはたくさんの、美味しいお米がある。推しを見つけ、その推し米の最適な水分量を探す旅に出たら、さぞかし有意義な人生になることだろう。お米と向き合う。お米の声を聴く。鍋の中の宇宙に没入していく。

 お米を炊いている時、人は無心になれる。炊飯とは、座禅である。

 先月のエッセイをお読みいただきたい。自転車について延々と語っている。「自転車は座禅である」と宣っている。もう何でも座禅だな。こうなったら、飯盒(はんごう)担いで自転車に乗ってキャンプに行けば、悟りを開けるのではないだろうか。

 共に行きたいという方がいたら、ツアーを敢行したい。ついでに落語もやるか。イベント名は「米とチャリ」で。

(以上、敬称略)

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