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情熱に出会い、魂を語る 神田紅(後編)
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第46回
- 講談
瀧口 雅仁
2026/08/11
受け継ぐ魂と育てる未来
紅一門は現在総勢6名。師匠紅の元に、蘭、伯知、紅佳、紅純、紅希が集っている。かつてはここに陽司(2016年没)、紅葉(2017年没)がいた。二代目神田山陽が男性女性問わずに、個性あふれる弟子を育て上げたように、紅一門でもまた創作、新作、そして神田派に伝わる古典を丁寧かつ大胆に読む弟子が高座で活躍を見せている。
そして師匠紅も日本講談協会ばかりでなく、所属する落語芸術協会の高座を大切にしている。この夏もまた、八代目雷門助六と古今亭志ん朝が大切にし、代々継承されている浅草演芸ホールでの落語協会による住吉踊りの興行、そして池袋演芸場での主任興行と大忙しの様子。最後にこれからの神田紅と紅一門について尋ねてみた。
―― これから取り組んでいきたいことをお聞かせください。
紅 先にもお話しした「輝く女シリーズ」で、次にどんな人を取り上げようかと、今はアンテナを張り巡らせているところです。来年は芸道50周年ですし、墨田区にいるので「忠臣蔵」こと、赤穂義士伝かなとも思っています。
―― 二代目山陽先生の詠んだ句に〈講釈師 冬は義士 夏はお化けで 飯を食い〉というのがありますが、8月中席には毎年恒例といっていい住吉踊り(浅草演芸ホール)に、池袋演芸場での怪談でのトリが控えています。
紅 本当にすみません。住吉踊りに関しては膝が良くないので、たいした踊りは見せられません。でも、一生懸命に踊ります。私は落語芸術協会所属の芸人で、落語協会の芝居にアウェイで出るというのは非常に緊張感があるんですが、(古今亭)志ん彌師匠をリーダーとするあの空間がとても居心地がいいんです。
若い人も増えてきた中、踊りも高座も務めさせていただくというのは、とっても新鮮です。宝井梅福(うめふく)さんと交互なので、毎日ではありませんが、しっかり取り組みながらも楽しくやらせていただきます。
―― 池袋の怪談も長く続いています。
紅 今年(2026年)は8月13日~15日に『牡丹燈籠(ぼたんどうろう)』を連続で読みます。『牡丹燈籠』は私にとって初心に返るということです。『牡丹燈籠』は、師匠と息を合わせて立体でやってきたので、基本的なものに戻ろうという思いです。だから今年は「発端」「お札はがし」「栗橋宿(くりはしじゅく)」をやります。
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