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やれ打つな 俺が手をすり 家事もする

「朝橘目線」 第17回

 少し前に都内の将門塚(しょうもんづか)、平将門公の首塚にいたずらした輩(やから)がネットで大炎上した。

 ちょっと検索すりゃ分かるが、祟りにまつわるエピソードはいくらもある。将門公に粗相をする者の気が知れない。その馬鹿者がどうなろうと知ったこっちゃないが、恐怖ばかり話題にされるのが、やはり気に食わない。

 平将門様は江戸の守り神だ。都内在住・在勤の者は、常日頃、感謝するべきだと思う。私もちょくちょくお参りに行く。

 近頃みんな怒らない。学校の先生も、明るくノリが良くて、シャレも分かる先生は生徒にチヤホヤされるが、口うるさく校則に厳しい教師は煙たがられる。

 落語界でも近年は、大御所たちがちっとも怒らない。怒ること自体が悪みたいな風潮だ。怒ることそのものをダメだと斬り捨てるのではなく、その根底にある考えや教え、優しさなんかも汲むべきじゃないのか。

 神様だって、日頃守ってくれていることへの感謝もないくせに、いたずらしてきたらそりゃ怒るのも当たり前だ。畏敬(いけい)の念、畏れ(おそれ)ながら敬う(うやまう)というのが肝心なんじゃなかろうか。

 そしてここまで書いてやっと気づいた。なぜ妻が、あのような文句を言ったのか。

 「故人にばかり感謝してないで、目の前の生きてる恩人に感謝したらどうなんだ」

 なるほど、山の神とはよく言ったものだ。お供え物が足りないんだな。これを読んだ皆様は、私に仕事を依頼したほうがよいかもしれない。うちのカミサマ、怖いよ…祟るよ…。

(以上、敬称略)

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