世間せまないか?
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第7回
- 落語
桂 三四郎
2026/02/01
スーパー中学生に立ち向かう、僕たち小学生…(画:大久保ナオ登)
垂水は神戸ちゃうで…
落語界の中で、六代文枝一門ほど幅が広い一門はないだろう。
古典のスペシャリストから新作落語のスペシャリスト、一世風靡した漫才の世界からの転向、世界を飛び回る外国人落語家、市議会議員にアル中、現役高校生とはちゃめちゃな一門だ。
その上、落語家だけでなく、タレントの弟子もいて、代表的なのが「かつみさゆり」のさゆり姉さんや、『ボキャブラ天国』で注目を浴びた幹てつやさん。
世界中に弟子が散らばっているので、なかなか集まることは難しい。
その中で東京在住の弟子が新年に集まるのが、毎年成人の日の連休にある「桂文枝新春特選独演会」だ。
たまたまだけど、その時、楽屋にいた後輩「桂枝之進」は僕と同じ中学校出身だ。
それだけでも珍しいのに、僕が高校生の時、駅前のお寿司屋さんでアルバイトをしていたのだけど
そこが潰れて、居抜きでできた居酒屋で枝之進がバイトしていたそうだ。
同じ中学出身で、同じ建物でアルバイトをし、同じ落語家になり、同じ一門に入る
こんな偶然があるだろうか。
しかも一門の兄弟子「桂三ノ助」兄さんも、神戸市垂水区(たるみく)出身だ。
同じ一門に、同じ地区の人間が3人もいるなんてなかなかない。
まだ大阪市内ならあるかもしれないが
垂水区なんて神戸の中心に住んでいる方からは
「垂水は神戸ちゃうで」
と鼻で笑われてしまうような片田舎だ。
魅力的なところは、海水浴場から見える明石海峡の景色。
そしてそこに隣接する「太平のゆ」に「三井アウトレットパーク」。
街の魅力がすべて海側に集約され
駅前と海辺には、ZX(通称ゼッペケ)という名の原付に乗った子ヤンキーがたむろする
“お年寄りとヤンキーの街”と呼ばれた垂水。
今では少子化が進み、ヤンキーがいなくなり、お年寄りの街になってしまった。
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