2026年7月の最前線 【前編】 (講談界の襲名について考える)

「講談最前線」 第23回

次代への期待

 いわゆる大きな名前は、継ぎたいからといって、簡単に継げるものではない。芸の流れであったり、名前に負けない芸の力が必要になってくる。

 また、襲名は50歳までに行うのが理想と言われることもある。先の愛山の言葉ではないが、名を襲ってから、その名がピタリとその人に収まり、さらに、その名を大きくしていくためには時間がかかるといった意味合いもあろうし、近年の真打昇進や襲名披露は派手なだけに、それに向けての力もそれなりに必要になってくる。

 とは言え、昨今の講談界には勢いと力が感じられるだけに、伝統芸の架け橋の一つとして、何か大きな襲名が(また)そろそろあっても、そして若手を中心に狙っていってもいいのではと思えてならない。

(以上、敬称略)

瀧口雅仁 X

(〈後編〉に続く。毎月13日頃、配信予定)