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師匠、もうヨーグルト食べたくないって言ってたよ

「かけはしのしゅんのはなし」 第14回

 ただ、この品物には唯一の欠点があります。……とにかく「重い」のです!!!

 丈夫な紙袋を二重にして、何本も重い瓶を抱え、師匠方のお宅を徒歩で回るわけですから、手首への負担はキツいものがあります。這々の体で辿り着いた時、お留守だった瞬間の虚無感たるや……。

 ドアノブに掛けて帰りたくなった、あの時の森進一さんの気持ちが今なら痛いほどよく分かります。それでも日を改めて、また出直すのです。

 昔の落語界では、あえて「重いもの」をお中元に持っていくことが流行った時期もあったそうです。「これほど重いものを持って、師匠の元へやってきました」という苦労の跡が、そのまま誠意に繋がっていたのだとか。

 また、過去には協会でお中元の文化が禁止された時期もあったそうです。お中元をお渡しすると、師匠方から「御礼賃(お返し)」をいただくのですが、その金額が積み重なると馬鹿にならないからというのが理由でした。

 しかし、「協会で禁止されていますけれども、私は師匠を個人的に慕っておりますので……」と、こっそりお中元を持参する人が絶えなかったそうです。

 その頃のお中元の品はさぞ重かったんでしょうね、みんな“ヨイショ”と担いで渡していたんでしょう。

春風亭かけ橋 X

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(毎月18日頃、配信予定)

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