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〈書評〉 たぶん、僕のジャム。 (金子学 著)

「“本”日は晴天なり ~めくるめく日々」 第14回

創作の素顔

 金子君とは、一時期ルームシェアをしていた。

 ネタを作る人間は、常にネタのアイデアを求めてアンテナを張って過ごしている。いくつものインプットを繰り返し、ようやくネタの種を一つアウトプットできるのだ。…と思うのは、凡庸な作り手である私の考えだ。

 私は同じ屋根の下で、「金子学」という才能を見続けた。うしろシティの不思議なネタの数々はどうやって生まれるのか? 一体、何に影響を受けているのか? プライベートをどう過ごせば、あんなに面白いネタを思いつくのか?

 普段の金子は……ずっと眠っていた。

 映画とか漫画とか音楽とか、特別何かに没頭するわけでもなく、ただただ眠っていた。たっぷり眠って目を覚ますと、ネタを書き始めた。不思議に思ったのと同時に、お笑いをやるために存在している人のようで羨ましかった。

 実際は、意識して何かをインプットしようとするのではなく、起きて見聞きする全てのことの面白い部分に気づくのが、とにかく早い人なんだろうと思う。

 うしろシティのネタは、二人のキャラクターもあっただろうが、どこかほんわかとしてファンタジーな設定が多かった気がする。コントの切り口と言葉選びのセンスが抜群で、本当に面白かった。