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2026年9月のつれづれ(奈々福がうなる日本国憲法、玉川太福と玉川祐子のテレビ出演、東家三可子・東家千春の挑戦)

月刊「浪曲つれづれ」 第16回

少女漫画と文豪作品への挑戦

 このあとにたくさん浪曲会が控えているが、注目はやはり東家千春による「ガラスの仮面浪曲会」だろう。

 美内すずえ原作、白泉社「花とゆめ」コミックスで刊行されている名作少女漫画の浪曲化を千春は手掛けてきたが、ついに今回連続読みに挑戦することになった。11月5日、12日、19日、26日のすべて木曜日に東京都中央区の日本橋 兜座にて第4章までをうなる。

 さらに新宿二丁目のシン・道楽亭でも「ガラスの仮面浪曲会」の追加公演が行われ、11月21日(土)に第1章と第2章、11月22日(日)に第3章と第4章をうなることが決定した。

 そして12月3日には、今度は会場を浅草木馬亭に移して、第5章を口演する。この日はなんと『ガラスの仮面』のテーブル掛けも初披露されるというから、原作ファンならずとも目にしておきたい。日本橋 兜座の4回はすべて満員だが、シン・道楽亭と木馬亭はまだ残席があるようである。

 シン・道楽亭の公演予約はシン・道楽亭 予約フォーム、木馬亭の公演予約は酉青舎 予約フォームにて。

東家千春 X

 最後も手前味噌になって恐縮だが、去る8月26日(水)、千春の姉弟子である東家三可子が、やはり日本橋 兜座での独演会において、ある新作浪曲をネタおろしした。志賀直哉原作「小僧の神様」である。大正9(1920)年に雑誌「白樺」1月号に発表され、後に〈小説の神様〉なる称号のもとになった短篇である。

 学校の教科書をはじめとして、これまでさまざまなところに掲載されてきた。その短篇を浪曲化してみたいという意志を三可子が持っていると聞き、及ばずながら私が協力を申し出たのである。内容は鮨を食べたいが金のない丁稚奉公の仙吉が、とある紳士の好意によって思いがけぬご馳走にありつくというものだ。

 浪曲にするにはほどよい長さなのだが、そこは文豪作品、浪曲の人情譚には収まりきらない小説ならではの特徴を持っている。それをいかに三可子が処理し、浪曲の物語に仕立て上げたかは、実際にお聴きになっていただきたい。このあと木馬亭などでも機会があると思う。

 聴いたあとで、仙吉と同じように鮨が食べたくなっていたら演者の勝ち、という内容の外題となった。

東家三可子 X

(以上、敬称略)

(毎月9日頃、配信予定)