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2026年9月の最前線 【前編】 (聴講記:南陵忌)

「講談最前線」 第26回

三代目南陵の遺志を確かな形で継承

20:12 旭堂南華「番町皿屋敷」

 この日のトリを務めたのは、なみはや講談協会の現会長である南華。白束組、青山播磨、女中奉公のお菊、そして夏と来れば!の演目。

 ネタバレになるので詳細は避けるが、一般的に知られる「番町皿屋敷」と設定や展開、趣が異なる。それもそのはずで、南華版の『皿屋敷』は近年、積極的に手掛けている岡本綺堂版の『皿屋敷』であるからだ。

 青山播磨はお菊を想い、お菊もまた播磨を恋しく思っている。このあたりの二人の想いを温かな視線を持って描くも、マクラで放った「恋は落ちたりハマったりしたら危険だ」という警句を話に落とし込む時には、無情にも思える読みを見せたりと、南華流『番町皿屋敷』として仕上げた。また、このトリの一席は、なみはや講談協会会員が三代目南陵に今も惚れていることを表したかったとしたら、読み過ぎであろうか。

20:35 ご挨拶と大阪締め

 やっと、タイミングの合った手打ち(大阪締め)ができるようになった(笑)。

20:36 お開き

 打ち出しの中、場外で南華、南鱗、南海各先生と挨拶。この日の興奮を胸に、宿のある道頓堀まで歩いてしまった。

 以下に、拙著『講談事典』から、ここに挙げた三代目旭堂南陵の経歴を挙げておく。

 なお、なみはや講談協会関係では、今は退会している旭堂南北に、会友として名古屋で活躍すする左燕の師である旭堂左南陵もいる。

(文中、敬称略)

瀧口雅仁 X

(毎月13日頃、配信予定。後編に続く)