みちのくツバメ旅

「浪曲案内 連続読み」 第12回

みちのくツバメ旅

雄大な桜がつないだ、みちのくのご縁(画:原えつお)

東家 一太郎

執筆者

東家 一太郎

執筆者プロフィール

岩手の温もりが浪曲を育ててくれた

 まずは今年の4月19日(日)から27日(月)まで、岩手県北上市にあります、北上展勝地(てんしょうち)の「さくらまつり」で毎日、浪曲をつとめて来ました。

 正式名称・北上市立公園展勝地の桜は、「さくらの名所百選」に選ばれ、また「みちのく三大桜名所」の一つとして、秋田県仙北市角館(せんぼくし かくのだて)、青森県弘前市の弘前公園と並び、北上市民をはじめ、全国の多くの人たちに愛されています。

 展勝地という名前は、「展望のきいた名勝・景勝の地」という意味です。雄大な流れの北上川、雪を冠した奥羽山脈を背景に、2キロメートル続く桜並木のトンネル。およそ470本、樹齢100年を超えるソメイヨシノの古木。可憐な花が、空をおおって続く姿は、圧巻です!

 北上展勝地で浪曲をさせていただくのは、今回が初めて。東京でお世話になっていたお客様が故郷北上に戻られて、展勝地レストハウスの社長に、東家一太郎・美の浪曲を薦めてくださいました。

 そして北上展勝地の魅力と歴史を案内する、ご当地新作浪曲『北上展勝地ものがたり』が誕生。9日間さくらまつりのステージで、お客様とともに練り上げて、形となって自信の一席に仕上がりました。

 今年の桜は早かった! 北上に着いたその時は、ソメイヨシノの並木は葉桜になりかけていましたが、シダレザクラが見頃。展勝地では150種類、1万本の香りや色の異なる桜を楽しめます。

 そして花より団子もお楽しみ。展勝地レストハウス前のステージの周りは、岩手のうまいもん市。屋台がずらっと並んでいます。