朝のドラマ
「コソメキネマ」 第七回
- 浪曲
港家 小そめ
2025/11/23
ちりとてちん
私は多分、幼稚園くらいからNHKの朝の連続テレビ小説、通称「朝ドラ」を見ているのではないかと思います。
積極的に見るというのとは少し違っていて、朝ごはんと共にいつもある、それが朝ドラ。高校時代は、家から自転車で5分の高校に通っていたのですが、当時の朝ドラは朝8:15から8:30までで、始業が8:30だったため、毎朝最後まで見てから行くと必ず5分遅刻するという……。朝ドラ遅刻。
大人になってから、一番ハマって見たのは2007年の『ちりとてちん』でしょうか。ヒロインが落語家に弟子入りするという話ですが、主人公だけでなく、まわりのキャラクターがそれぞれ、とっても生き生きとしていて、群像劇としても面白いドラマです。
役名やストーリーが落語にちなんでいたり、若手三大落語家の名前が三国志から取られていたり、小ネタも楽しく。そして、こんなに泣かせますか!というくらい名シーンの多いドラマ。病院のおじいちゃんで泣かせ、カワラケ投げで泣かせ、おかあちゃんの「ふるさと」&大漁旗で泣かせ、せおはやみーで泣かせ、四草で泣かせ、寿限無で泣かせ、草若師匠ー!!!
DVDを購入して、定期的に見返すくらい好きな作品です。未見の方はぜひ。師弟関係を体験した方には特にグッとくるドラマではないかと思います。
浪曲界に入ったばかりの頃、出来の悪い前座だったため、兄さんたちに沢山ご注意を受ける日々にテンパっていたその頃の私。『ちりとてちん』のDVDでヒロインの喜代美が、兄弟子に恋する回をたまたま見ていた博喜さんの横で「兄さんに恋ぃ~? ないないない、あるわけない~」と呟いていたと言われたことがありました……(本人まったく自覚なし。あくまでその当時の主観ですってば!)。
その頃の私のやさぐれっぷりがわかります。
現在103歳、1922年(大正11年)生まれ、浪曲曲師の玉川祐子師匠の人生が朝ドラになったら、良いのじゃないかなと心ひそかに思っております。奉公先の隣のレコード店から流れてきた浪曲に心を奪われた少女が、上京して浪曲師を目指す(実話です)なんて、朝ドラ向きではないでしょうか。
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