NEW
プロレタリアの街
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第12回
- 落語
桂 三四郎
2026/08/10
強烈すぎるおじさんたち
ただ、やはりここに来る人たちは個性を通り越して異常な人たちが多かったように思う。
映画でよく見る強制労働をされている人が綺麗に見えるほど汚い
「福ちゃん」というおじさん。
肉体労働をした後、風呂には入るのだが、決して頭を洗わない。
汗をかき、濡れた頭に砕いた時に出るコンクリの粉が張り付き
またある日は砂ボコリを浴び、またコンクリの粉にまみれる。
これを繰り返した福ちゃんの頭は、カチコチに固まっていた。
ある日、福ちゃんがたまたまヘルメットの具合が悪かったのか、はたまた頭が痒かったのかわからないけど、作業中にヘルメットを被り直したことがあった。
その時、拳より少し小さいくらいの砕けたコンクリのかけらが福ちゃんの頭にカツーンと当たったのだ!!
事故や!!!!!
その場にいる全員がそう思った。
ひょっとしたら大怪我で工事が中断されるかもしれない、と全員が思ったのも束の間
福ちゃんは「あっぶねーなー、ちくしょー」と言って、ちょっと頭を撫でただけで済んでいた。
普通の人なら大怪我してもおかしくないのだけど、何年間も頭を洗わないでコンクリを浴び続けていたせいなのか固まりすぎて
髪の毛が天然のヘルメットのようになっていたようだ。
ほかにも夜勤終わりで事務所からの帰り道「お疲れ様~」と言いながら、植え込みの隣に段ボールを引いて寝転んだおじさん。
「え? 何してますのん? うち帰りませんの?」
と聞くと
「いや、妹の家に今厄介になってるねんけど、こんな朝早くに帰ったら怒りおんねん。だからここ少し寝て帰るわ!!」
いろんな事情もあるんやなーと思って、次の日の朝、事務所に行く途中、同じところでおじさんは寝ていた。
二日続けて夜勤だったのか、3000円の寮費を取られるのが嫌で、外で寝泊まりしていたのか今となってはわからない。
会社の外にもヤバイおじさんはいて、とある左官職人(コンクリで壁を塗る人)は壁を塗りながら
「うーん、ちょっと硬いな~」
とぼやいていた。
“硬い”というのは生コンのことで、セメントと砂と水を混ぜ合わせて作るのだけど、暑さが厳しかったせいか、生コンが思ったより硬かったようだ。
あ、水がいるのかな? と思った最中、そのおじさんは手に持った生コンにペッ!と唾を吐きかけた!!
え???
なんと自分の唾で生コンの硬さを調節していたのだ!!
おじさんは何度も唾をペッペッ!と繰り返し唾を練り込み、壁を仕上げていく。
まさかこの部屋の入居者も壁におじさんの唾が練り込まれているとは夢にも思わないだろう。。。
唾を使って壁を作るなんて。
ツバメが巣を作る時に唾液で壁を塗り固めるようなもんか……。
いま読まれています!
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第12回
プロレタリアの街
~「絶対にここに戻ってきたらあかんで」そう言われた青年は22年後、落語家として帰ってきた。笑って最後にじんとくる実話エッセイ!!!
桂 三四郎
2026/08/10
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第44回
情熱に出会い、魂を語る 神田紅(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/08/09
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第45回
情熱に出会い、魂を語る 神田紅(中編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/08/10
「座布団の片隅から」 第16回
別荘
~優雅な大人の夏休み……のはずだった。涼やかな高原の別荘での珍事件を綴る爆笑避暑日記!!
三遊亭 好二郎
2026/08/07
「朝橘目線」 第16回
鍋で炊きゃ そこらの米も ゴチになる
~「ご飯」を「米」と呼ぶのが、どうにも気になる。そんな朝橘師匠の米へのこだわりは、やがて「火・水・米」の炊飯道へ
三遊亭 朝橘
2026/08/08
月刊「シン・道楽亭コラム」 第13回
シン・道楽亭、誕生前夜から今へと続くキャリー・ザット・ウェイト Part.3
~橋本さん亡き後に立ちはだかった超大型の壁
シン・道楽亭
2026/05/10
「令和らくご改造計画」
第十二話 「荒れるチラシ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/07/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「芸人本書く派列伝 クラシック」 第15回
〈書評〉 修羅の時 青春の時 (山田太郎 著)
~浪曲師を目指した青年が、昭和歌謡界を支える名プロデューサーへ。挫折から始まる人生が、昭和芸能史を大きく動かしていく
杉江 松恋
2026/08/01
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第10回
ああ…麗しの吉本興業……
~吉本興業を辞める話なのに、なぜこんなに爆笑してしまうのか!?
桂 三四郎
2026/05/12
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第12回
プロレタリアの街
~「絶対にここに戻ってきたらあかんで」そう言われた青年は22年後、落語家として帰ってきた。笑って最後にじんとくる実話エッセイ!!!
桂 三四郎
2026/08/10
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第44回
情熱に出会い、魂を語る 神田紅(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/08/09
「座布団の片隅から」 第16回
別荘
~優雅な大人の夏休み……のはずだった。涼やかな高原の別荘での珍事件を綴る爆笑避暑日記!!
三遊亭 好二郎
2026/08/07
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第16回
まだ満足にビールが飲めていない夏
~宇宙一の美人浪曲師が綴る、愛おしすぎる芸人日記
東家 千春
2026/08/03
「古今亭佑輔とメタバースの世界」 第12回
若手の葛藤
~どうしたらお客様は来てくれるのか? 落語の未来を静かに見つめ、自らの価値を問うコラム
古今亭 佑輔
2026/08/05
シリーズ「思い出の味」 第26回
和歌山の家族の風景
~和歌山で育った三門綾さんの記憶を彩る、かけがえのない味を綴った食のエッセイ
三門 綾
2026/08/05
「ずいひつかつどお」 第12回
らじおたいそう
~ラーメンはやめられない。でも健康も守りたい。そんな談寛師匠が始めたのは、まさかのラジオ体操!
立川 談寛
2026/08/04
「二藍の文箱」 第15回
涼を装う
~高座を降りてからも、落語家でいたい。三木助師匠と歌司師匠、ふたりの師匠に教わった粋な生き方
三遊亭 司
2026/08/02
「朝橘目線」 第16回
鍋で炊きゃ そこらの米も ゴチになる
~「ご飯」を「米」と呼ぶのが、どうにも気になる。そんな朝橘師匠の米へのこだわりは、やがて「火・水・米」の炊飯道へ
三遊亭 朝橘
2026/08/08
「オチ研究会 なぜこのサゲは受けるのか?」 第十六回
一分茶番、 棒鱈、 権兵衛狸
~演者の視点から、オチの仕掛けや工夫を楽しく解説!
林家 はな平
2026/08/06
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
「令和らくご改造計画」
第十二話 「荒れるチラシ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/07/13
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第42回
一途に講談を生きる 田辺いちか(中編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/15
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第43回
一途に講談を生きる 田辺いちか(後編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/16
「宇宙まで届け! 圧倒的お転婆日記」 第16回
まだ満足にビールが飲めていない夏
~宇宙一の美人浪曲師が綴る、愛おしすぎる芸人日記
東家 千春
2026/08/03
「講談最前線」 第23回
2026年7月の最前線 【前編】 (講談界の襲名について考える)
~講談はいつも面白く、そして新しい
瀧口 雅仁
2026/07/17
シリーズ「思い出の味」 第25回
芸とともに受け継がれる一門伝統の味
~人を思い、芸を磨き、心をつなぐ伝統の味をほのぼのと綴った、食のエッセイ
露の 五九洛
2026/07/19
「かけはしのしゅんのはなし」 第14回
師匠、もうヨーグルト食べたくないって言ってたよ
~お中元は品物を渡す日ではなく、感謝を届ける日!!
春風亭 かけ橋
2026/07/24
「テーマをもらえば考えます」 第12回
スイカの夏
~天どん師匠のスイカへのこだわりから始まる、笑い満載の夏エッセイ
三遊亭 天どん
2026/07/31
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第10回
ああ…麗しの吉本興業……
~吉本興業を辞める話なのに、なぜこんなに爆笑してしまうのか!?
桂 三四郎
2026/05/12
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第9回
優雅な航海中の後悔を公開
~“憧れの仕事”から繋がる伏線が鮮やかな船旅エッセイ!!!
桂 三四郎
2026/04/13
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第5回
落語家の夢
~俺の目は、まだ濁っていない!!!
桂 三四郎
2025/11/27
「令和らくご改造計画」
第四話 「初心者よ永遠なれ」
~AIが落語を演じる時、それでも人は笑えるのか?
三遊亭 ごはんつぶ
2025/11/12
「令和らくご改造計画」
第六話 「若手人気落語家殺人事件 【事件編】」
~古典派と新作派の溝!?
三遊亭 ごはんつぶ
2026/01/12
「艶やかな不安の光沢」 第1回
謂れなきものたちの飛躍
~年始からとちってしまった芸人の胸のうち
林家 彦三
2026/02/12
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第6回
運と皆様のおかげです
~人間は弱い生き物です
桂 三四郎
2026/01/01
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第8回
微笑みながら中指を
~笑えて震える、ご近所交流録! マトリックスばあさん、降臨!!
桂 三四郎
2026/02/25
編集部のオススメ
「かけはしのしゅんのはなし」 第14回
師匠、もうヨーグルト食べたくないって言ってたよ
~お中元は品物を渡す日ではなく、感謝を届ける日!!
春風亭 かけ橋
2026/07/24
シリーズ「思い出の味」 第25回
芸とともに受け継がれる一門伝統の味
~人を思い、芸を磨き、心をつなぐ伝統の味をほのぼのと綴った、食のエッセイ
露の 五九洛
2026/07/19
「くだらな観音菩薩」 第15回
阿弥陀如来
~同期であり、仲間であり、ライバルであり、親友だった蜃気楼龍玉師匠への想い。そのままの言葉、そのままの心
林家 きく麿
2026/07/16
「釈台を離れて語る講釈師 ~女性講釈師編」 第41回
一途に講談を生きる 田辺いちか(前編)
~魅力と素顔に迫るインタビュー
瀧口 雅仁
2026/07/14
「令和らくご改造計画」
第十二話 「荒れるチラシ」
~最近の前座さんたちは、時々おかしい
三遊亭 ごはんつぶ
2026/07/13
月刊「シン・道楽亭コラム」 第15回
彦八まつり、芸協らくごまつり、謝楽祭 ~三大祭を全部巡って見えた、それぞれの魅力
~同じ落語のお祭りなのに、三者三様の魅力が面白い。現地で感じた熱気と空気感をお届けします!
シン・道楽亭
2026/07/10
「二藍の文箱」 第14回
三遊亭小歌という落語家がいた
~忘れないでほしい、日の当たらない道を好む藝人もいることを
三遊亭 司
2026/07/02
「けっきょく選んだほうが正解になんねん」 第11回
オシャレは落語家を変える
~バレたら破門の危険なオシャレ!?
桂 三四郎
2026/06/28
掲載記事300本記念
〈掲載記事300本記念〉 柳家さん喬師匠 スペシャルインタビュー【前編】
~小さん師匠の「おめでとう」から始まる新しい年
話楽生Web 編集部
2026/01/25